とある獣医の豪州生活Ⅱ

豪州に暮らす獣医師のちょっと非日常を超不定期に綴るブログ

とある獣医の豪州生活Ⅱ

病院猫に別れを告げる

うちの病院猫を安楽死することになった。 名前をEnya(エンヤ)と言う。 16歳と11ヶ月の老猫である。 16年半前、捨てられてそのまま居着いてしまったネコらしい。自分がまだ高校生をやっている頃からずっと病院で暮らし、検診に来た犬をおちょくり、入院してい…

0歳4ヶ月児を連れて買い物に行ったときに見た世界

本日、相方氏は産後初の出勤日。まだ本格的な復帰というわけではないけど『育休中でも職場と繋がっていてね制度』みたいなものがあるようでして、希望すれば単日シフトなんかを貰えるようなのでお仕事に行ってます。ずっと家にいて赤さんの泣き声に晒され続…

利き手を愚考する - キバタンはなぜ左利きか

長男氏、生後3.5ヶ月になっております。体重7.8kgを超える中々デカめの元気なやつです。 最近おねむになると寝かしつけしなくてもなんか勝手に指チュパしながら寝落ちてくれることが増えました。偉いぞ長男氏、そのペースで育っておくれ。どうせすぐにまたペ…

2025年を振り返る

どうも私です。 気づけばあっという間に2025年も終わろうとしているので今年も雑に一年を振り返っておこうと思います。駄文です。 月毎に振り返る 1月 時事で印象的だったのはアメリカのバイデンが唐突にUSスチールの買収を阻止してきたことかな。直後にトラ…

出産前夜の病室にて書き留める

「では19時に病院に来てください」 電話先で伝えられてから初めて緊張が走り出した。いや、実際には日中から割とずっとソワソワしていた気もするが、明らかに自覚できる動揺はこのタイミングであった。 まだ陣痛と思わしき事象もほとんど起きていない母体で…

妊娠検査薬陽性反応の日

生理が予定日から遅れること数日。妊活を始めてから2ヶ月目の夜。 「うーん、簡易の妊娠検査やってみるかぁ」 土曜の仕事から帰って来た2人で家から徒歩30秒のところにある大手スーパーへと赴く。医学的な知識こそあれど対応しているのは獣である。ヒトの発…

銅鉱石の町Cobarへ【内陸キャンプ旅7日目】

そして踏み入れる、運命の町。 今朝も空は広い。 陽が昇り始める少し前にこの日も起床。夜の蚊の空襲警報が止み、まだハエの出勤時間には早すぎる午前6時。野営地で唯一平和なひと時である。早朝の活発な時間帯を狙って、T君も自分も思うがままにそこら中に…

蚊が舞う野営地で名言に学ぶ【内陸キャンプ旅6日目】

朝の探鳥が空振りに終わった我々は自由過ぎる日程から恐怖のバカデカ蚊が闊歩する野営地点にて連泊を強行した。

2024年を振り返る

お久しぶりです、いつぞやのワタシデス。 こうやって駄文だけをただ思い浮かぶがままにキーボードに叩き込むのはいつ以来なのであろうか。 2024年12月31日でございます。年の瀬というやつです。いやはや、あっという間の1年だったなというベタな感想しかございま…

オーストラリアの獣医師の性比、年齢、収入など@2023年

AVA、Australian Veterinary Associationという組織が存在します。オーストラリアの獣医師が任意で所属し、勉強会などを開催する、日本でいうところの日本獣医師会にとても近いと思われる組織です。 自分は所属していないのですが(年会費高ぇんよ)、AVAが…

不穏な夜を乗り越えて【内陸キャンプ旅5日目】

道を切り拓いた先に、動物運は待っている。 若干の雨と強い風の夜を乗り越え、カナマラのキャラバンパークには静かな朝が訪れた。幸いだったのは風の勢いには似合わない雨の弱さである。これで豪雨が来ていたらテントの浸水、進行方向の冠水や補給路の喪失と…

太古の大地に想いを馳せて(2024年キャンプ8日目)

最終夜は数千年前へのタイムトラベル 8日目朝は5:30に起床。そりゃ前日19:30に寝ていればイヤでもそうなる。しかし外は暗くて寒い。二度寝を決め込んで次に起きたのは6:30であった。 まったりと朝の探鳥を行う。ここでの本来の狙いはクルマサカオウムである…

アキクサインコに魅せられて(2024年キャンプ7日目)

秋草の弛む大地に鳥は舞う 朝6:20、共に一夜を明かしたモモイロインコ達の朝の雑談につられて起床。もうすぐ陽が昇る。本日の目標は野生のアキクサインコに出会うこと。 身支度を整えているうちに日の出。少し南下してきた影響で朝の冷え込みも感じるように…

地の果てへ征く(2024年キャンプ6日目)

地平線まで砂を蹴って征く。 朝5:50起床。本日は小高い丘から日の出を見つつ、早朝の鳥たちを狙いに行きます。 暗い町を進み、町外れにある丘へ。ハエの量が多いのは内陸あるある。地平線の向こうから顔を覗かせた太陽に挨拶してから丘を降りる。 本来であれ…

伝説の地「エロマンガ」博物館へ(2024年キャンプ5日目)

男の子の夢が溢れる町、エロマンガ。 5日目朝は6:40に起床。前日が車中泊であったためテントで寝る夜は非常に快適であった。 特に寒くもないが前日の焚火を復活させて朝ののんびりタイム。川のほとりに陣取っているので朝活発になり給水に来る鳥や動物の姿を…

星に溺れて(2024年キャンプ4日目)

孤独で深い夜を、 南十字星は静かに照らす。 4日目朝は午前6:30分の車中からスタート。田舎の朝は早く駐車場の隣で仕事を開始したトラクターの音で起床。どうしてもシートは硬いので寝心地は良いとは言えないが足と腰を伸ばして寝ていたため快眠であった。 …

闇を切り裂く速度超過ニキ(2024年キャンプ3日目)

雨と霧と冠水とカンガルーと闇と危険を感じるんだ。 3日目朝。K君宅。天気、すごく微妙な感じの小雨。 「どうする?」 「うーーーん...Bunya Mountains National Parkは山だし天気厳しいよなぁ...朝から走るかなぁ...」 「じゃあ代わりにちょっと近場で滝が…

サンシャインコーストは今日も雨(2024年キャンプ2日目)

母さん、僕は今サンシャインコーストにいます。 サンシャインコーストは、今日も雨です。 朝の7時。南を向くリビングには向かい側のハイライズに反射した朝日が勢いよく照射を開始し、展開してあった寝袋の顔部分にダイレクトアタックをかけてきた。 死角か…

コアラは木に引っかかっていた (2024年キャンプ1日目)

ユーカリの揺籠に包まれて、彼らはひたすらに夢をみていた。 2023年の後半は新しい家探しに追われ、引っ越しに追われ、新居での新生活の基盤作りに追われる日々が続いていた。明くる2024年は3月に日本に一時帰国をして日本食を楽しんだ。そんな生活を送って…

オカメは曇天に謳う【内陸キャンプ旅4日目】

轟く雷鳴へ吠え返せ。 内陸のオカメインコは 猛々しく謳った。 朝の6時頃に起床。この日の夜は冷え込みも感じられない快適な夜であった。 テントから這い出て、低木の隙間から一切の恥じらいを感じさせない朝日を迎える。 朝日が昇る。気温が上がる。野営人…

オオトカゲに黄昏て【内陸キャンプ旅3日目】

フトアゴやオオトカゲを乗り越えて、ボーリアより撤退しウィントンから南へ。

あの木は何を想うのか【内陸キャンプ旅2日目】

内陸を求めて辿り着いた町で、雄々しいユーカリの木は長い影を落としていた。

内陸経由シドニー行き【内陸キャンプ旅1日目】

ケアンズを出発し、まずはひたすら内陸を目指して西南に進路を取る。地平線の彼方へ。

ケアンズからシドニーへ 内陸キャンプ旅 0日目

ケアンズからシドニーまで内陸キャンプの旅、その序章。

僕と英語と、移住と学校。⑧ (完)

happyguppyaki.hatenablog.com Chapter 8.1 - Naive Preference Chapter 8.2 - Overall Position Chapter 8.3 - Sparsed out Chapter 8.4 - Agonising Chapter 8.5 - To the Summit Chapter 8.6 - Compromise Chapter 8.1 - Naive Preference 高校生最終学年…

「予後不良」のコミュニケーション技術

「Delivering bad news(悪い知らせの伝え方)」という会話術は、臨床獣医師にとっては伝える際に細心の注意を払う必要がある大事なものです。

僕と英語と、移住と学校。⑦

Chapter 7.1 ‐ Face forward Chapter 7.2 - Swap over Chapter 7.3 - Road to the Top Chapter 7.4 - Flourish Chapter 7.5 - Against the Prodigies Chapter 7.6 - The Battle Begins Chapter 7.1 ‐ Face forward 「おい・・・獣医学部が見えてきたぞ・・・…

オーストラリアの狂犬病対策 ‐ 日本との違い

オーストラリアの狂犬病の歴史から対策から対処法までまとめた。清浄国日本との狂犬病対策の違いも考察。もうお前らに「オーストラリアでは狂犬病ワクチンを打ってないんだから日本もやめろ」とは言わせない。

セキセイを 追いし内陸 三千里 ~4‐5日目~

内陸は楽しい。やはり一定の期間毎で行くべきである。そこには夢と過酷さと野生動物達が詰まっているのだ。

転職をします。

転職します。まぁ職種は変わらず伴侶動物臨床獣医師ですが、職場を変えます。所謂ヘッドハンティングというヤツが、良いタイミングで嚙み合ったので受けてみようと思ったまでです。 転職という考えに至るまで 特に理由もなくひっさしぶりに履歴書を書き直し…