どうもワタシデス。
今週末、というか既に先週末ですが、日本が台風21号でボコボコにされつつ選挙で民主が圧勝する中、自分はメルボルンに飛んでました。
イヌとネコは病院でお留守番です。こういうとき便利な仕事である。
金曜午後10時半にメルボルン到着である。
「6年もアデレードに住んでたから分かる、10月だしそんなに寒くねぇ!」とか高を括って薄着で降り立ったのが間違いだった。くっそ寒い。メルボルン寒い。というかケアンズが年中暖かすぎるのか。
なんでこんな寒い中、半袖でメルボルンに降り立ったかと申しますと、超音波検査の実習があったのです。
獣医師ってのは毎日が勉強続きで、大学卒業後も毎年何度もこうした勉強会や実習などに自主的に参加する義務があります。Continuing Education(CE)と呼ばれるポイントをこうした勉強で毎年一定数集めて御国に提出しないと獣医師免許停止になっちゃうのだ。
で、自分の勤める動物病院の親元の会社が太っ腹でして、会社として自主的に専門家を呼んで勉強会を時折開いてくれる。これに「行きたいです」と応募すると、勉強会の費用、移動費、宿泊費を全て負担してくれるのだ!スゴイ!
今回の超音波検査(Ultrasound)の実習勉強会、実習付きの土日2日間という豪華な内容で、一般参加の場合は移動費と宿泊費別で$1200というお値段。これ、Ultrasoundの実習としてはかなりお安いお手頃価格。獣医師ってお金稼げないお仕事の割に自主勉でガッツリお金掛かるんです(*ノωノ)
ということで、同じ会社の傘下であるシドニーの獣医師の姉ちゃん(ギリギリ姉ちゃんと言おう)と空港で合流し、レンタカー(会社負担)でメルボルンにあるモーテル(会社負担)へ。うーん、これ参加するだけで自分に20万円くらい使ってくれてますよ会社。頑張って学ばなければ。
しかして夜の11時に宿に到着となると飯は限られるわけでして。
中心街まで出れば金曜夜ならまだ色々な店が開いてるだろうけど、夜更かししてると明日の授業で死にます。経験上、超音波検査の授業は眠くなるのだ。白黒の画面をずっと見るというのがイカン。しかも朝8時から夜の6時までぶっ通し。キビシイ。
ということで何が悲しくてメルボルンまでマック喰いに来てるのか。
翌日。
参加者は14人。うち半数が会社の傘下の動物病院からで、半分は一般参加の獣医師さん。安定の男女比2:8。
想像以上に一般参加が多くてびっくり。前回は歯科医療の講義を受けに行ったことがあるんだけど、その時はほぼ全員が会社の傘下からだった。
内容はとにかく素晴らしく実践的。
講義では超音波検査のいろはをロジカルに語りつつ、物理学を齧り(医学にはいつだってついてくる物理学)、超音波の設定や扱い方、各臓器の診方等の詳細なお話。卓上講義の合間には実習があり、実際に自分の手で超音波検査をして、頭で学んだことを身体で覚えていく。
一日目から講義3回実習2回と実に濃い内容で満足。ワンコたちも長い間付き合ってくれて本当にありがとう。
一日目が終了。脳も腕も疲れているが、このままではイカン!
そう、ここはメルボルン。前に来たのは7年前、まだ高校生だった頃に大学の視察に来た頃以来。そして明日にはもう帰宅。自由時間はここしかないんだ!気合いで街に出るぞひきこもり体質!
と、半ば義務だと思いつつ街に出てみた。おぉ、建物が高ぇ!人いっぱい!車の運転荒ぇ!(完全にお上りさん)
実は前回メルボルンに来たとき、つまり高校の時だが、その時の印象はあまり良くなかったのだ。主にタクシーの運ちゃんの態度のせいだったが。
そのイメージを払拭せねば。かかってこいメルボルン。
せっかく街に来たので美味いモンを食べたいわけですが、オージーの感覚ではいけません。ということで他の獣医師達と別れて単独行動です。勿論狙うのは日本食ですが、調べてみるとさすがは都会、平気で「コース料理$100から」とかいうレビューが出てきます。ぼっち勢には厳しすぎます。
と、一ヶ所気になるお店を発見したのでそこを目指すことに。
うどん屋があるらしいではないか。しかも超お手軽価格で、セルフで付け合わせなどを選ぶとか何とか。おぉ、出張リーマンにお優しい設計!
働いてるのも皆さん日本人。これは完全にアタリを引いた。
肉うどんに天ぷらを付けてガッツリ天ぷらうどんに。出張中の扱いなので食事代は税免除対象なのだ。だから付け合わせだって食べちゃうもの(普段自炊勢、精一杯の贅沢)
うめぇ、うめぇ!
Udon yasan、オススメです。メルボルンが少し好きになりました。ありがとう。
2日目朝はレンタカーをシェアしてる獣医師勢から朝飯のお誘い。どこに拉致されるのかと思ったら、なにやらクロワッサン専門店らしい。
「8時から開店って書いてあったけどパン屋は朝早くから働いてるから早めに入れてくれるでしょ」
なんて甘えたこと言っていたら、店の前に既に人が並んでおる。
「どうする?並ぶ?」
「メルボルンまで来てるんだから並びましょう」
「講義の開始時間何時だっけ」
「8時だね」
「ここの開店時間は?」
「8時だな」
「問題は世界一のクロワッサンか、講義前に遅れるかだ」
「そりゃあクロワッサンでしょう」
「ここまできてクロワッサン諦める選択肢は存在しない」
「先生ごめんなさい(空を仰ぎながら)」
あ、このノリ懐かしい。年齢も出身校も違えど、やはり大学の頃のこのノリはどこでも同じなんだな獣医師。
クロワッサン高ぇ…自分はうどん何杯か食べた方が幸せなんですが...
いやまぁ確かに美味しかったよクロワッサン。でもお兄さん、味覚の感覚ずれてるというか、ひたすら日本人の舌してるんだゴメン。
念願のクロワッサンを手に入れて急いで講義へ。間に合いました。
もうね、二日連続で講義と実習漬けだと自信しかわかないね。今まで見えていなかったものがどんどん見えていくこの不思議。超音波スゲェ。もう脾臓だって副腎だって見つけられる。
大満足の2日間も終わり、フライトまでまだ少しあるけど皆に連れられ空港に戻る。
と、ここで衝撃の事実が。
自分のフライトだけ2時間遅れ…
("^ω^)・・・
くっそくっそ!
電源確保してマックで生放送見て時間潰す勢。
だめだ、ほぼマックしか喰ってねぇ。マジでうどん屋に救われた。