今日は虫注意だ。
亜熱帯地方の夏場はとにかくすげぇ量の雑草が庭に生えてくるわけでして、ここ最近はずっとそいつらの除去、除草を行ってきたわけなんですが、思いもよらぬ副産物が。
草が生い茂ってる状態なんで大量のオンブバッタやらイナゴやらが棲息していたのですが、そいつらを狙って住み着いていたのがこいつら。カマキリさん達です。
カマキリはいいですね、カマキリは。
物心ついたときから昆虫採集と飼育は毎年の恒例行事でした。なんというか、至極当然のように一端の獣医の原点は昆虫少年だったわけです。
いうてもこの昆虫少年、生まれも育ちも東京都。周りにはコオロギを見てゴキブリがいると叫ぶような子供達に囲まれて育ちました。そんな中、何のマンガに影響されたか麦わら帽子に昆虫網というザ・昭和スタイルでコンクリートジャングルを駆けまわっていたのです。
ちなみに影響されたのは周りがONE・PIECEを読んでる時代に「釣りキチ三平」でした。
そんな都会でも昆虫ってのは逞しく生きておりまして、およそ小学生しか物理的に立ち寄れないであろう極僅かな繁みに飛び込んでみれば、なんだかんだと細かい虫は一杯捕れました。
小学校のクチナシの葉にはオオスカシバの幼虫がいたり(デカくて尻に「毒針がある」とか言いがかりつけて駆除しようとした教師を殴って保護した)、
近所の神社でアブラゼミ大量捕獲チャレンジに明け暮れていたらどこからともなくヒグラシの声が聞こえてきたり、
家庭菜園のニンジンに付いたキアゲハの幼虫を捕まえて臭角の臭いに酔ったり、
大きなトノサマバッタの雌が道路脇のくそ硬い土に産卵管を挿して必死に命を繋ごうとする様を下校中ずっと観察したり(その後すぐに駐車場に埋め立てられて泣いた)
あぁ、懐かしい。
男の子の花形であるカブトムシやクワガタムシはさすがに遠征しないと捕れなかったのですが、小学生がチャリンコで行ける範囲で一番テンションの上がる「大物」はやはりカマキリさんだったのです。
その擬態力!
その鎌の圧倒的破壊力!!
その静寂に包まれた構えと!音速で繰り出される必殺の攻撃!!!
男の子のロマンが詰まってます。
毎年数匹のカマキリを飼い、学校から下校したらまず虫網を持って餌の調達に近くのちっこい公園の植木内に突撃してた毎日。
そんな童心を思い出させてくれるこいつらです。やはりカマキリは良い。一つ一つの仕草が本当に可愛いんですよねこの昆虫。ここまで表情豊かな昆虫ってあまりいないと思います。
しかしてあれだね、探してみると出てきますねカマキリ。
こいつはOrthodera ministralisという小型カマキリ。今日脱皮して完全な成虫になりましたがこのサイズ。ピョンピョン跳ねて一瞬バッタだと思ってしまう。
全然知らなかったのですが、どうやらオーストラリアには160種以上ものカマキリ達がいるらしい。どんだけ色々いるんだよと。
色々なところで細かく擬態してるんだろうなぁ。もっと見つけたい。