どうも自分です。
せっかく地元民なので2017年10月頃にようやく開園したCairns Aquarium(ケアンズ水族館)に行ってみましたので、その感想と言いますか評価といいますか、レビューとか書いてみます。
端的にまとめるなら物凄く満足です。中々よかった!
街のほぼ中心に位置するFlorence st.に新しく作られた施設ですね。
本来は開園が今年の5月頃の予定だったんですが、まぁそこはオージーのノリです、なんだかんだと延期されていった結果、つい1~2月前程になってようやくのオープンですよ...。
ターゲット層は勿論観光客なので、立地条件は観光客に優しいです。中心街から徒歩で訪れられます。入場料は現在は大人一人42ドル。大体2~3時間で回れる規模ですが、立地的に考えれば納得のいくお値段かと。
水族館ではありますが、イルカさんやアシカさんのショーを期待してはいけません。
この施設はケアンズ周辺、つまり東北クイーンズランド州の生態系を凝縮展示しているものである、という認識が大事です。これをまず理解していないで鴨川氏―ワールド的なノリを求めてしまうと見当違いでガッカリします。逆に、単純に大きな水槽を見て楽しめる方や、もっとコアに豪州の生態系に興味を抱けるような方には非常に楽しい場所になっていることは獣医さんが保証しよう。
ケアンズ周辺と言えばまず真っ先に考え付くのは世界に誇るグレートバリアリーフ、そこに連なるサンゴ礁と熱帯魚かと思いますが、水族館の最初は淡水魚セクションでした。
そりゃそうです、北クイーンズランド州の魅力は海だけではなく、生い茂った熱帯雨林にだってあるのです。基本的に万国の水族館で一番期待するのが淡水魚コーナーである自分にとってはいきなりテンション爆上げですよもう。
中々の水量を誇る大きな展示水槽がズラリと並んでいます。いやぁ、街中の立地でこのクオリティは中々スゴイと感心です。そしてそこから逆に考えることでサンシャイン水族館のヤバさを無駄に実感する。
大型魚から小型魚まで、ケアンズ周辺に生息する生物はかなり展示されている印象。
さすがにオープンしてからまだ1ヶ月ちょっとなので、一部欠けているヤツもいるのは仕方ないでしょう。直に勢揃いすることでしょう。
生態についての説明や、どこまで絶滅が心配されているか、最大体長等々、水槽の隣りに掲示されている情報も中々です。英語必須。
淡水コーナーのオオトリを務めるのは大水槽。
朝と昼の二回、飼育員の兄ちゃんが各種お魚の生態についての説明会を開いています。英語ですが丁寧で興味深いお話が聞けますので日本人諸君は頑張れ。
淡水コーナーをぬけて順路通り二階に上がってみると、今度は爬虫類両生類コーナーに。おぉ、しっかりとココも押さえてくれるんですね!
「どうせサンゴ礁の展示ばかりだろう」と覚悟していた自分、嬉しい裏切りに歓喜。
ケアンズ水族館で個人的に特に評価したいのが「生態系の展示」であるという部分。
街中の水族館や動物園にありがちなのが「生物の展示」に固執するあまり、動物の周りに拘りきれていない展示方法。違うんだよ、生物を楽しむときはまず生物の棲む環境から。これが鉄則です。
ヘビの展示でヘビだけを見せるのは邪道。その蛇が本来住んでいる熱帯雨林を再現して、どういう場所で寝てどういう風に水浴びをするのか、そういう部分まで見て楽しむのが大事なのだ。
この水族館ではそういう部分でかなりしっかりとしていた。各生物の生態系にかなり気合いを入れていることが見てとれます。一部展示水槽ではヘビやカエルが完全に隠れてほぼ見えなくなっちゃってるもの。
これを「なんだよ見えねぇじゃねぇかクソ」とか思う人は楽しみ切れません。
「くそぉ絶対に見つけてやるぜ!」というテンションで探せる人にはオススメです。実際にジャングルに潜って探すよりは難しくないわけですからね、気楽な冒険気分で見るのが楽しいです。
しかしこいつら相変わらず恐竜そのものやなぁ。
キレイなアクアテラリウムの山でございます。これ水槽の維持が結構面倒だぞ。
水槽の無い壁にも大きな展示写真や情報が載っていて、それぞれの展示水槽のモチーフに合わせて空気を変える役割になってますね。ここは熱帯雨林の地表、地下のコーナー。ゴキブリは可愛い、いいね?
水槽好きにはもうこの規模の水槽見ているだけで癒されますなぁ。
爬虫類はほとんど動かないのでかくれんぼ感覚です。目を凝らせば凝らすほど「お前そんなところにいたのか」という発見で溢れます。
そして熱帯雨林から海へと向かいます。淡水と海水の間には勿論、これまたケアンズではお馴染みのマングローブ、汽水域のコーナーですな。
そしてグレートバリアリーフへ。まぁさすがに珊瑚は偽物でしたがねー(光合成しおるんで珊瑚の維持はアホみたいに大変)
キッズに人気のお触りコーナー。
キッズに混じってお兄さんもテンション上がりました。サメの卵が展示されているじゃない!「人魚の財布」の中で胎児がしっかりニュルニュル動いている姿が可愛い。
ヒトデ「一発芸やりまーす。染色体からのー?細胞分裂ー」
通じる人には通じる。
ちゃんと第二大水槽にはトンネルもありました。
大型魚っていうとエイとシュモクザメくらいでしたが、やはりテーマが「ケアンズ周辺の生態系」ですからね、これでいいんです。
総評として、自分としては☆5つで大満足。
観光としていく場合、半日時間が余っちゃったな的な場合はオススメです。
実際の生態を体験したい!と所望されるのであれば、これはもう実際にダイビングに行くなり熱帯雨林を散策してもらうのが一番だと思いますが、そういう「本格派」で見れる生態系や動物には限界があるので、それらを体験・体感した後にケアンズ水族館で見れなかった部分を補完する、という流れが一番ですね。
可愛い動物のショーが見たい、的なノリではあまり楽しめないかもですが、それでもこのアクセスのし易さから考えれば一見の余地ありです。